グリゼリディス受賞!おめでとう!

どーも。夜は夜で暑いですな〜。

さて、昨年10月に上演した「グリゼリディス」というオペラがありました。
ま、ね。ブログ色々あってサボってた時期なんですけど・・・。
だから、多分ほとんどの人が知らないかもしれませんが。。。

その「グリゼリディス」が第14回三菱東京UFJ信託音楽賞 奨励賞に選ばれました。

やっふー!!

東京オペラプロデュース主催の日本初演のオペラでした!
そして、僕がオペラプロデュースに初めて参加させていただいた作品でもあります。

どんなオペラか・・というと・・・。

猫・・・?

こんな感じ。
人生初めての猫耳です。
そりゃ受賞しますよ。僕が猫耳つけたんですから(笑)うそですけど。
そして、目が赤! 酔っ払い!違う!死神の目!
そりゃ受賞しますよ。ノートに名前書いちゃいますよ!(笑)うそですけど。

一緒に写ってる羽山弘子さん。勉強させていただきました。
よく見るとまつ毛が・・・。

以来三度連続で乗せてもらいまして、
「ベルファゴール」タイトルロール、「ラインの妖精」ゴットフリート役と、
相当なオペラファンでも聞いたことのないような(笑)日本初演携わって来ました。

日本初演のこそ、力入れて考察し、皆さんに知ってもらいたいなとも思います。
特に、こうやって受賞すると、
より現金な気持ちになります(笑)。

ということで、とにかく今日は祝杯を!

カヴァレリア完走!

カヴァレリア・ルスティカーナ。終幕しました!!

実はまだ、道化師やってるんですけど。
こっちは美酒に酔いしれ・・・嘘です。

ご来場くださった皆様!
ありがとうございます!

日本語公演という特殊な中で、
南イタリアの風を始終感じていられる舞台でした。
それはもちろんマエストロ佐藤さんと、演出家岩田さんのお力です。
いろんなサジェストの中で、
自分がアルフィオという人生を歩いて来たということに徹し切れたのが、
何よりも大きな収穫でした。

おかげで衣装きたらずっと鏡見ていました(笑)

鏡を見てアルフィオに成りきった時の顔!

共演者も冷静と情熱の間を上手に走りきり、
見事!と言わざるを得ません!

さて、今回のカヴァレリアに関して、いろんなネタバレ的な考察を書いてきましたが、
いかがだったでしょうか?
僕ら舞台側の思惑を少しでも感じ取ってくれていたら嬉しいな。

とりあえず、一区切り。今日は飲みます!

暑い夏のカヴァレリア

今日も暑いですねー。
最近の舞台は、結構神事をやることが多くなりました。
去年の杉並オペラも怪我人続出だったのでやりましたが、
今年もやるようです。

神主さんの唱える詔の中にオペラの名前が出てくると、
なんだかわかんないけど、異世界な感じがします。

今日はGP。
正直一週間くらいぽかっと空いていて、
その間に、ロッシーニの「絹のはしご」の音楽稽古や、
モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」のコレペティ稽古やったりで、
コメディー路線の感覚だったんですけど、
昨日の場当たりで、少しリハビリ(笑)できました。

明日見にくるお客様のために少しヒントを。
今回のカヴァレリアの最大のコンセプトは

「母」

母性からのアプローチがベースにあります。

パスクア(キリストの復活祭)は今では、
Natal con i tuoi,Pasqua con chi vuoi.
(クリスマスは両親と、パスクアは好きな人と)
と言われていますが、
当時のイタリア南部のカトリックでは、パスクアも出稼ぎに出て行った子供が、
実家に帰って来て家族で過ごすわけです。
盆と正月みたいなもんですね。
なので、その輸送に活躍するのも当然、馬車屋なんです。

そして、カトリックの特に南部では、
聖母マリア信仰がとても強いんです。

そして、トゥリッドゥの母であるマンマ・ルチアは、
町の教会の広場で酒場を経営してますから、
町のお母さん的存在です。

そして、サントゥッツァとローラにもきちんと母性としての役割が割り当てられています。

そんなあたりも少しみてくだされば舞台の色が変わるかもしれませんね。

明日は夕方レシピ・アンの第2回の放送もあります!

今日は肉だな!

馬車屋は走る!

今日は場当たり稽古。

とうとう舞台に乗りましたね。
家を作る人々は棟上式を迎えるといよいよ!と思うらしいですが、
僕らには多分この舞台に稽古初日がある意味それに近いですかね。

プロダクションによりますが、
いろんな稽古場を渡り歩いて、狭かったり暗かったりの空間を
舞台に見立てて歌い演じていたのが、
舞台に来て初めて、必要な空間に立てるわけです。

今まで椅子だった置物が本物のセットに変わる。

そして、ここに照明がついて、最後の景色が出来上がるわけです。

ん〜楽しみ!

総合芸術と言われるオペラですが、
400年前の最先端技術の塊ですからね。

道具や装置は変わってもその精神の根本は変わってません。

いい舞台を魅せるために!

あと2日!楽しみますね!

アルフィオの考察

今日はオケ付き通し稽古でした。

小学校の体育館を借りて、灼熱の中、熱演!
携帯までが熱を持って、撮影出来ませんでした。

さて、アルフィオという男。
よく、マフィアの前身だ。なんて言われるんですけど、
どういうことなんでしょうか。

アルフィオの職業は馬車屋です。
馬車ってのは19世紀後半のシチリアでは、最大の移動手段です。
もちろん車もある時代なんですけど、
ものすごい悪路だったはずなんです。

現在のイタリアだって悪路なんですから(笑)。

なので、その町の馬車の全てを掌握しているということは。
流通・貿易を牛耳っているんですよね。
その町の特産となるワインやオリーブなどその値段なども、
結局は馬車屋の流通コストによって左右されるわけです。

そして、その流通の先で必ず親密になるのが軍や警察など。
当時はまだ城壁・城門がしっかりしていたはずです。
そこの衛兵や関所を守る兵隊たちと当然仲良くならないと流通はままならないからです。
そうなると地元では手に入らないものや、都会からくる最先端技術だけではなく、
武器が手に入るようになるんですよね。

また、人脈も広がって行くので、弁護士や医者などはもちろんですが、
当時工業化が進んできた北部と違い、南部は農村ばかりでした。
だから工業化のための人夫や娼婦など下層階級までを流通の中で扱うことになるんです。

これだけならまだ、大店の若旦那くらいなんでしょうけど、
そこにシチリア人の気質が入ってくるんですね。

カヴァレリア・ルスティカーナというのは「田舎者の騎士道」という意味ですが、
もっと意訳すると、今回の杉オペの演出家の芯である、「田舎者の見栄」となります。

アルフィオにとっての騎士道は、自分の沽券・プライドです。
これを傷つけられたら全てを壊すほどの力を発揮する。
すでに、この町の実力者となり、田舎以外の世界の広さを知ってしまった男に、
兵役だとしても外の世界を知って帰ってきた男には、何か近しいものを感じていたかもしれません。

しかし、トゥリッドゥからしてみれば、外の世界を知ってしまっている分、
田舎の生活に絶望し、外の世界との繋がりがある男には嫉妬してしまうのは仕方がないことなんでしょう。

ローラはトゥリッドゥの元彼女だとしても、今はアルフィオのもの。
それに手を出したのはそれ以上の思いがあったはず。
一度はサントゥッツァに心を動かしたとしても、やはり閉鎖された田舎の中に生きた女性と、
外の世界と繋がりがある女性とでは、心が揺り動かされるのもなんとなく、わかる気がします。

アルフィオの傷ついたプライドはトゥリッドゥを亡き者にしただけでは治らないでしょう。
オペラとしてはトゥリッドゥが殺されたところで終わりますが、
サントゥッツァとマンマルチアの最後の叫びのあと、
その町が、そこの人々がどうなって行くかの。
それこそがこのオペラがヴェリズモオペラと言われる所以です。

ヴェリズモ

さー、あと一週間ですか。
今回の杉オペのカヴァレリア。

この作品19世紀末に書かれたイタリアオペラで、
作曲者が自身の過ごしたシチリアの田舎町をモデルにしています。
なので、超現代劇。当時はね。
そして当時の手法としてヴェリズモオペラ(現実主義)で描かれています。
つまり、登場人物が、仕草や表情を含め、特別なものではなく、
その内容は一般市民、特に貧困層の人々を中心に描かれた、
その中でも悲惨な出来事を細微に描くこと。

だから、まーね。人がね・・・死ぬんです。
当時のオペラはまず人が死ぬことで解決して行くことが多い・・・。

19世紀末ってことは日本は・・・明治ですね。
文明開化後の和洋折衷の時代です。
これより後にトスカや蝶々さんなんかが生まれます。

ヴェリズモって言うとね、
昔イタリアの語学学校でヴェリズモについて勉強したことがありました。
その時は美術の作品だったんですが、
うろ覚えなんですけど、確か、
ミラノの郊外の公園に美術作品として、
子供の人形が数体、首を吊ってぶら下がっているというのがあって
物議を醸し出したんですね。

そりゃそうです。子供が遊ぶ公園ですよ。

それをトーク番組でキャスターと美術の作品専門家かなんかが話しているんですが、
キャスターは当然これは酷いというようなことを言うですが、
その美術の専門家は、
「でも、これは人形でしょ?」って言うんです。
「今の時代なら子供の死体も紛争地域に行けば買うことができる」
「本当にリアリズムを追求するならそこまでやるべきだ」だって。

当時のイタリア語を勉強中だった僕は、
これを教科書にのっけれるイタリア人てすごいなって思いましたけどね。

ヴェリズムとリアリズムどちらも日本語に訳すと「真実主義」「現実主義」
美術でいうと写実性なんですって。
まるで本物のリンゴのように描く。

上の話だとじゃリンゴ置いておけば?ってことになっちゃうんですけど、
公園に首吊りを飾る(酷い言い方ですけど)ほど世間に訴えたいことがあるなら、
死体を買ってでもやり遂げるべきだっていうのがその専門家さんの意見だったですね。

専門家さんも悪い人ではなかったんですよ。
ちょっとリミットが高めだったんですね。

リアリズムとヴェリズムを区別するなら
真実に見せるものと真実を見せるもの。
そこの差だということです。

となると・・・僕も高田さんを刺し殺す必要が・・・。

でも文学作品はそういうわけにいかないですからね。
そうしたら究極その登場人物が本人がやる必要があるし、
舞台に乗っける時点でかけ離れてる。

でもヴェリズモオペラと聞くといつもその語学学校の授業を思い出します。
そこまで真実を追求して表現すること。

楽しい杉オペ「カヴァレリア・ルスティカーナ」
あと一週間です!!

朝から酷い内容の記事でした。
気分を害したらごめんなさいね。

杉並オペラカヴァレリア

ええ。そうです。ギックリ腰です。
歩くことさえままならず。
演技なんか出来んの?
ましてや、腰や背中に力が入らないのに歌なんて歌えんの?

全くその通りですね。

一昨日はカヴァレリアの通し稽古
昨日は二期会研修所の立ち稽古でしたが・・・

稽古になりませんでした。
反省します。

さて、今回のカヴァレリア。
非常に濃い内容ですね。
まずキャストがいい。
高身長でイケメンテノール、高田(だってジェイドだもん)正人。

トゥリッドゥは徴兵帰りの若者。
元婚約者ローラに思いを馳せる。

サントゥッツァは加賀の女癖の小泉詠子さん。
僕も能登の血が入ってますからね・・・。
なんとなく同郷の人と思ってしまう。
石川県はなんか・・・遠いから・・・。

サントゥッツァはトゥリッドゥからもらった愛を、
心の中で肥大化させてしまい、
教義と人間関係の檻の中で孤立化してしまう。

この人はオペラ彩の仮面舞踏会で初めてご一緒させていただいたんですが、
なんだろう・・・安心感というか、絶対間みたいなのがすごい。
下っ端の俺がいうのもなんですけど・・・。
納得させられるし、反応の速さに毎回勉強させてもらってます。
丸山奈津美さん。

マンマルチアはトゥリッドゥの母親ですが、
この教会の広場でずっと酒場をやってきました。

ローラさん。若く可憐な努力家。黒田詩織さん。
今回初めてご一緒させていただきますね。

ローラは町一番乗り美人さん。
その美貌は町中の男を虜にしています。
もちろん町一番乗り実力者アルフィオの妻でもあります。

そして、音楽と演出は最早言うに及ばず
写真は用意しませんでしたが、
音楽は毎回稽古で聞くたびに震えてくるほど。
演出もリアリズム・ヴェリズムの中で微に入り細を穿つと行った感じ。

演出家の岩田さんとは今回初めましてなんですが、
今まさに二期会の研修所でも勉強させてもらっているんです。

楽譜を読み込み暗譜するということそれすなわち演技です。

ん〜・・・。いいタイミングで初心に帰って勉強させていただいてます。

今回のカヴァレリアはインプットの多い現場だったので、
新しい抽斗いっぱいできました!

おしむらくは・・・飲み会がないこと・・・。

ぐぅぅ・・・。